-
Blog
-
Blogブログ・国語の力を伸ばすために
Blogブログ・国語の力を伸ばすために
2021.07.22ブログ・国語の力を伸ばすために
続々・褒めて伸ばす
生徒の作文紹介の続編です。
今回は2本目、『休みの日にしたこと』の褒めポイントを見ていきましょう。
第二、第三段落のはじめに「まずは」「それから、つぎは」とありますね。
学校で課される「作文」は、「物語文」ではありません。
むしろ一般的に言われる「説明文」というジャンルに分類されるといっていいと思います。
もちろん日記も例外ではなく、その日何があったか、という「説明」と、その時どう思ったか、という「感想」で成り立っています。
ですから「まず」「それから」「つぎに」・・・と時系列に沿って分かりやすく「説明」できていることは素晴らしい!と言えます。
そしてこの作文の一番の特徴は会話文が多い、ということです。
しかもそれが「!」などが用いられた、とても活き活きとした文体で書かれているため、読む方に臨場感を持って伝わってきます。
子どもがこのように作文の中に実際のやりとりを書く場合、
〇〇が「・・・・・」と言いました。すると、△△が「・・・・・」と言いました。すると、〇〇が・・・
と延々同じような文を続けて書いてしまいがち。
けれども、この作文では「言い返すと」「・・・と言って、大さわぎになりました」などと変化させていて、その点も大変いいですね。
そして締めに至る部分です。
「さよならをして、手をふりました」
くわしく書かれてはいませんが、友だち親子と過ごした楽しい一日の終わり、玄関まで見送った彼女が一抹の寂しさを心に抱きながら友だちの姿が消えるまで手を振って、友だちもまた何度も振り返って手を振り返して・・・というような、何となく切ない別れの情景が目に浮かびます(想像です)。
「〇〇ちゃんとあそぶのはおもしろかったし、また、わたしの家にきてほしいです。」も実はなかなか書けない一文。
前回もお伝えしたように、普通は「楽しかったです」「おもしろかったです」で終わらせてしまう子がとても多いのです。
けれども彼女は、前回取り上げた作文では「また行きたいです」、今回は「またきてほしいです」と書いており、「楽しかった」「おもしろかった」気持ちをより強く、表現することができていると思います。
いかがですか?
もし、お子様が書かれた日記や作文がお手元にあるなら、ぜひ一度、読んでみてください。
ご紹介した褒めポイントと同じようなところがあったり、それ以外でも「いいな」「面白いな」と思われたところがあれば、まずは大いに褒めてあげてください。
ちなみに、良い褒め方とは、必ず「どの部分がどんなふうに良かったか」をきちんと伝えてあげることです。
そうすると、それが次の作文にきちんと活かされてきます。
そしてできればその作文を基にして、お子様にもっと詳しく教えてもらいところを「インタビュー」してみてください。
そして、聞き出したことをどんな言葉で元の作文に付け加えたら、読む人にもっとよく伝わるようなものになるか、一緒に考えてみられてはいかがでしょう?
あ、ダメ出しは絶対にしないでくださいね。
作文嫌いなお子様にしないためには、それが一番大切なことですから。
子どもたちは作文の書き方を「ちゃんと」学んだことがないだけなんです。
まずは、お子様の書いたものに興味を持って、それを書いたときの気持ちに寄り添ってあげましょう!!
そして・・・
お子さまに「もっと伝わる、上手だな、と思わせる作文の書き方」について学ばせたい!!・・・と思われた方は、ぜひこの夏開講の「はじめのいっぽ作文教室」にお越しください。